2016年11月11日、株式会社浜野製作所へTESメンバーで視察に伺いました。
浜野製作所が立地する墨田区の町工場の集積は、東京23区では大田区に次いで2位であり、約2800社があります。ちなみに大田区は2016年現在、3400社と言われています。
深海探査機「江戸っ子1号」、電気自動車「HOKUSAI」、区内中小企業の廃材を再利用して新たな価値を創造する「廃材プロジェクト」、墨田区の"ものづくり"と"観光"を融合した「アウトオブ キッザニアinすみだ」などが紹介され、同社の活躍のフィールドの広さと深さを垣間見ることができました。
また、「おもてなしの心」を常に持ち、お客様・スタッフ・地域に感謝・還元し、夢(自己実現)と希望を持った活力ある企業を目指そう、と標榜する同社。しかし、大変な苦労の歴史があることを、浜野慶一社長のお話で知りました。
29歳の時にお父様が倒れて工場を引き継ぎ、2000年6月に工場が全焼。1万円の「蹴飛ばし」という足で動かす工作機械から再スタートを切りました。当時の取引企業は4社、しかし現在は3000社以上というところからも、同社の飛躍をうかがい知ることができます。お客様の「困った」を解決する短納期に対応することで、仕事の量・幅等も広がってきました。
そして現在。新たな挑戦を続けられています。
ものづくり総合支援施設「Garage Sumida」を2014年にオープンし、社会的課題をものづくりの力で解決して行こうという若者達と寝食を共にし、若者の発想を技術力でカタチにすることで応援しています。
工場見学では、今でも当時の「蹴飛ばし」がピカピカに磨きあげられ、設置されていて胸が熱くなりました。
そして5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)が徹底され、チリひとつない床、工夫された工具の収納など、細部にわたる工場への職人目線の愛情が感じられました。
視察後の懇親会は、蒲田のギリシャレストラン「スピローズ」で行いました。スピローズの取締役であり、新入会員の森愛さんは、生後5か月のお子さんを持つ母親です。仕事と育児の両立など、女性が活き活きと働くことができる社会の実現に向けて、熱い思いを交し合いました。充実した視察、懇親会に大満足でメンバーは散会しました。